【2026年最新】福岡県の解体補助金一覧|実家の建て替え・空き家解体で使える制度を一級建築士が解説

福岡県で解体するなら 「お金」と「補助金」

「福岡にある古い実家を壊して、新しく注文住宅に建て替えたい」
「中古の空き家付き物件を安く買って、解体して更地にしてからマイホームを建てたい」

そんな計画を立てている方も多いのではないでしょうか。

家づくりを始めると、どうしても建物の建築費や土地の購入代金ばかりに目が向きがちですが、実は盲点になりやすいのが「古い建物の解体費用(工事費)」です。建物の大きさや構造によっては、解体するだけで100万円から200万円以上の大きな出費になることも珍しくありません。

「ただでさえ建築費が高騰しているのに、解体費用まで払うなんて予算が足りない……」と不安になりますよね。

そんなときにぜひ知っておきたいのが、福岡県と各市町村が実施している「住宅除却(じょきゃく)工事補助事業」、いわゆる解体費用の補助金制度です。空き家対策や防災のために、自治体が解体費用を数十万円単位でサポートしてくれる心強い仕組みが整っています。

ただし、この補助金は「古い家なら何でももらえる」わけではありません。一級建築士の視点からお伝えすると、申請するタイミングや建物の条件を一つでも間違えると、補助金をもらえなくなってしまう厳しいルールがあります。

この記事では、2026年現在、福岡県内の主要な市町村で使える解体補助金の最新情報(上限額や条件)を整理しつつ、プロの目線から「損しないための確実な使い方のコツ」を中立にわかりやすく解説します。予算を賢く抑えて、理想の家づくりを一歩進めましょう!

一般の人はほぼ知らない?「住宅除却工事補助事業(解体補助金)」とは

マイホームの資金計画を立てるとき、多くの施主さんが「新築にかかるお金」や「土地の代金」については熱心に調べられます。しかし、「今ある古い建物を壊すお金」に手厚い補助金が出るかもしれない、という事実は一般にはあまり知られていません。

役所のホームページなどでは少し難しい言葉で書かれているため見落とされがちですが、これを知っているかどうかで、家づくりの初期費用に数十万円もの差がつくことがあります。まずは、この制度の基本から分かりやすくひも解いていきましょう。

「住宅除却」ってなに?簡単に言うと「古い家を壊す費用のサポート」

行政の書類や案内を見ると、よく「住宅除却(じょきゃく)」という専門用語が出てきます。なんだか聞き慣れない難しい言葉ですが、家づくりの文脈において簡単に言い換えると、単純に「古い家や危険な建物を解体して、取り除くこと」を指します。

つまり、住宅除却工事補助事業とは、「古くなった家を安全に壊して更地にするための工事費用を、自治体が一部バックアップ(キャッシュバック)してあげますよ」という、施主さんにとって非常にありがたい費用サポート制度のことなのです。

基本的には、解体業者さんに支払う見積もり費用(工事費)の「3分の1」や「2分の1」といった割合で、最大30万円から60万円ほどが支給されるケースが多く、実家の建て替えや空き家付きの土地を購入する際の大きな味方になってくれます。

なぜ自治体がお金をくれるの?(空き家問題と防災への対策)

「新築を建てるわけでもないのに、どうして役所が解体費用なんていう個人の工事にお金を出してくれるの?」

と不思議に思う方もいますよね。

自治体がわざわざ予算を割いてまで解体費用を補助するのには、街全体の安全を守るための「2つの深刻な理由」があるからです。

① 深刻化する「空き家問題」を解決するため

現在、全国的に長期間だれも住んでいない「放置された空き家」が急増しており、福岡県内でも大きな問題になっています。持ち主が遠方にいたり高齢だったりして管理が行き届かない空き家は、不審者の侵入による放火のリスクや、ゴミの不法投棄、害虫・害獣の発生など、周辺の治安や衛生環境を著しく悪化させてしまいます。そのため、自治体は「トラブルの原因になる前に、補助金を出してでも早く安全に壊してほしい」と考えているのです。

②地震や台風時の「二次災害(防災対策)」を防ぐため

建築士の視点から特に強調したいのが、防災上の理由です。
大きな地震や大型の台風が来たとき、老朽化した古い建物が倒壊すると、目の前の道路を塞いでしまいます。そうなると、近隣住民の避難経路が断たれるだけでなく、救急車や消防車といった緊急車両が通れなくなり、街全体の救命活動に致命的な遅れ(二次災害)を引き起こします。 「危険な建物をあらかじめ解体しておくことは、街の命を守ることに繋がる」からこそ、行政が公的な資金を出して後押しをしているのです。

【市町村別】2026年現在、福岡県内の主な解体補助金と上限額まとめ

福岡県内の解体補助金(住宅除却事業)は、県がベースの予算を組みつつ、実際の窓口や詳しい条件、上限金額は各市町村が個別に定めています。

ここでは、新築の建て替えや土地探しで注目されやすい、県内の主要な自治体の最新情報をピックアップしてご紹介します。(2026年6月調べ)

解説自治体一覧

福岡市
北九州市
久留米市
糸島市
筑前町

福岡市:土砂災害等危険住宅移転事業補助金

九州最大の都市である福岡市では、単に「古い家屋だから解体する」という理由に対する一般的な解体補助金は設けられていません。しかし、「福岡市土砂災害等危険住宅移転事業補助金」、「福岡市ブロック塀等除却費補助事業補助金」などが設けられています。


福岡市土砂災害等危険住宅移転事業補助金

補助金額

1.危険住宅の除去に要する費用
〇非木造住宅:4万7千円×面積(平方メートル)
〇木造住宅:3万3千円×面積(平方メートル)
2.動産移転費等
〇動産移転費、仮住居費、跡地整備費等について、97万5千円を限度として補助
3.建物助成費
〇住宅の建設及び改修資金を金融機関等から借り入れた場合の借入金利に相当する費用(年利率8.5%限度)を、421万円(建物325万円、土地96万円)を限度として補助

特徴

福岡市の場合は土砂災害などのおそれがある区域にある住宅で構造耐力上の安全性を有していないものが主な対象です。


福岡市ブロック塀等除却費補助事業補助金

補助金額

除却するブロック塀等の長さに15,000円を乗じた額と、除却に要する費用(見積もり)の3分の2に相当する額を比較し、どちらか低い額を助成

特徴

令和8年度より補助率や上限額の引き上げを行っています!!
福岡市の道路に面している危険なブロック塀等の除却費用の一部を助成する事業です。
(ブロック塀等とは、コンクリートブロック造、石造、れんが造その他組積造による塀(フェンスなどとの混用の場合も含む)

対象となるブロック塀等
①高さが2.2mを超えるコンクリートブロック塀
②高さが1.2mを超えるコンクリートブロック塀で、控え壁が有効に設けられていないもの
③高さ1m以上のブロック塀で、調査により著しいひび割れ又は傾き等が認められ、特に危険な状態にあるもの

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福岡市ブロック塀等除却費補助事業補助金には、予算に限りがあります。工程を決定する前に必ず役所に事前相談をしてくださいね。
只今、気になる「予算ってどれくらいあるの?」について問い合わせ中!しばらくおまちください。

北九州市:老朽空き家等除却補助金

空き家対策に非常に力を入れている北九州市では、「老朽空き家等除却促進事業」を実施。倒壊や部材落下の危険性がある空き家の解体費用を一部補助してもらえます。

補助金額

補助金の割合 次の(1)(2)を比較していずれか低い額の3分の1以内
(1)除却に要した額:解体工事業者との契約金額(家財道具の処分費等は除く・税抜き)
(2)市が定める基準額:面積基準単価×延床面積(課税床面積)
(※)面積基準単価→重機解体(1平方メートル当たり15,000円)、手壊し解体(1平方メートル当たり24,000円)
ただし、上限額 1棟あたり30万円

特徴

空き家の解体工事に着手する前にあらかじめ「判定依頼申出書」の提出が必要
補助対象空き家
昭和56年5月以前に建築された老朽空き家で次の①と②を満たすもの
①「市場流通が困難」と判定された空き家
②一定の危険度が認められる空き家

久留米市:老朽危険空き家除却補助金

久留米市では、老朽化して危険度の高い空家等の除却費用の一部を助成しています。

補助金額

対象となる工事費用の2分の1(上限65万円

対象となる建物
  1. 市内にある木造の建物
  2. 同一敷地内において使用実態がないもの
  3. 危険度判定の結果、基準を満たすもの
  4. 市内業者に工事発注予定で、契約及び着工前のもの
特徴

市が定める「危険度判定」で基準をクリアした、長年使われていない老朽家屋が対象です。
申請期間:令和8年4月21日(火曜日)~令和9年1月29日(金曜日)
件数:予算の範囲内(予算額に達した場合は、その時点で受付を終了します。) 

久留米市の解体補助金
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久留米市の老朽危険空き家除却補助金には、予算に限りがあります。必ず役所に事前相談をしてくださいね。
只今、気になる「予算ってどれくらいあるの?」について問い合わせ中!しばらくおまちください。

【注目エリア】糸島市:木造戸建て住宅性能向上改修補助金

近年、移住先や新築の建築エリアとして子育て世代から圧倒的な人気を誇る糸島市。実はここでも、古い実家の建て替えなどに使える強い味方があります。「木造戸建て住宅性能向上改修補助金」という名目だけだと解体は関係ないのかな?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、しっかりと解体について含まれています。具体的にみていきましょう。

補助金額

 除却工事費の23%上限30万円

特徴

対象工事
〇耐震診断の結果、構造評点が1.0未満である木造戸建て住宅を解体・撤去する工事
補助対象住宅
自らが居住する住宅について、これを解体・撤去し、かつ、自らが居住するために地震に対する安全性が確保された住宅を建築、賃借等により確保する場合
②相続または遺贈により取得して3年以内の空き家を解体・撤去する場合
解体後自らが居住する住宅を建築する目的で購入した空き家を解体・撤去する場合

補助要件の確認等が必要となりますので、申請の前に必ず市と事前協議を行ってください!
予算には上限があります。※受付は先着順で行い、予算が上限に達し次第、締め切りになるので注意してください。

このは
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糸島市の木造戸建て住宅性能向上改修補助金には、予算に限りがあります。必ず役所に事前協議をしてくださいね。
只今、気になる「予算ってどれくらいあるの?」について問い合わせ中!しばらくおまちください。

【注目エリア】筑前町:老朽危険空家除却促進事業補助金

のびのびとした環境で、福岡市や久留米市へのアクセスも良いことからベッドタウンとして選ばれる筑前町。

補助金額

補助対象工事費の2分の1以内(上限50万円

特徴

木造・軽量鉄骨造の空き家が対象です。町が調査する老朽危険度判定基準の各評点の合計が100点以上の空家。
交付申請する前の事前相談は必ず行ってください。

その他のエリア(飯塚市・行橋市など)の動向と調べ方

今回ご紹介した5つの自治体以外でも、福岡県内の多くの市町村(飯塚市、行橋市、大野城市など)で、同様の上限30万〜50万円規模の解体補助金が実施されています。

あなたが検討している地域のホームページで調べる際は、検索窓に「〇〇市(町) 解体補助金」と入力するか、「〇〇市(町) 住宅除却工事補助」、「老朽危険空家」といったキーワードで探すと、最新の特設ページを見つけることができますよ。

一級建築士が教える!解体補助金をもらうための「3つの絶対ルール」

ここまで福岡県内の魅力的な補助金制度をご紹介してきましたが、ここからが一番大切なパートです。

解体補助金(住宅除却事業)は、国や自治体の「税金」から支払われるため、一般的な住宅ポイントなどのキャンペーンとは比較にならないほど事前の審査や条件が厳しく設定されています。

知らずに手続きを進めてしまうと、「要件を一つ満たしていなかっただけで、1円ももらえなくなってしまった……」という大失敗に繋がりかねません。プロの目線から、絶対に破ってはならない3つのルールを解説します。

① 昭和56年(1981年)5月以前の建物(旧耐震基準)が基本対象

自治体がわざわざ補助金を出してまで古い家を壊してほしい本当の理由は、「大きな地震が来たときに倒壊する危険がある建物を、街から減らしたい(防災対策)」からです。

そのため、対象となる建物の多くは「昭和56年(1981年)5月31日以前」に建築された、いわゆる【旧耐震基準】の木造住宅や軽量鉄骨住宅に限定されているところが多いです。

「実家はかなり古く見えるから大丈夫だろう」と見た目で判断せず、まずは実家の「登記事項証明書(登記簿謄本)」などで、正確な新築年月日を必ず確認するようにして事前相談をしてください。

② 自治体の調査で「危険(老朽化)」と判定される必要がある

「昭和56年より古い家なら、自動的に全員もらえる」わけでもありません。

申請を行うと、自治体の職員や専門の建築士が実際に現地へ赴き、建物の状態を細かくチェックする「外観目視調査」や「危険度判定」が行われます。 具体的には、以下のようなポイントが数値化して審査されます。

  • 屋根材が割れたり、今にも落ちそうになっていないか
  • 外壁に大きなひび割れや、建物全体の傾きがないか
  • 基礎(土台)がシロアリや湿気で著しく劣化していないか

この調査の結果、「周辺の道路や隣の家に被害を及ぼす恐れがある危険な状態(自治体が定める基準点数以上)」と判定されて、初めて補助金の対象として認められます。
ある程度リフォームされていて「築年数は古いけれど、まだ綺麗で頑丈な家」の場合は、対象外になってしまうケースもあるため注意が必要です。

③ 【最重要】解体業者と契約・着工する「前」の申請が必須条件

これが、施主さんが最もやってしまいがちな最大の落とし穴です。

すべての自治体で共通する鉄のルールとして、「必ず補助金の交付決定通知書を受け取ってから、解体業者と契約・着工すること」という決まりがあります。

土地の引き渡しスケジュールや新築の着工を急ぐあまり、 「先に解体業者さんと契約して、工事を始めてもらいながら書類を出そう」 「もう壊しちゃったけれど、後から領収書を提出すればお金が戻ってくるよね」 というのは、100%アウトになります。

事前に対象となるかどうかの現地調査を受け、必要書類を市町村の窓口へ提出し、「国や市から正式にお金を出しますよ」という許可(交付決定)が出る前に動いてしまったものは、どれだけ建物が古く危険であっても一切補助の対象になりません。スケジュールには必ず余裕を持って動くことが必須条件です。


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建築士のワンポイントアドバイス

自治体の補助金を使って解体費用を安く抑えるのと同時に、絶対にやっておきたいのが「解体費用の分離発注(ハウスメーカーに丸投げしないこと)」です。

実は、ハウスメーカーに解体を丸投げすると、それだけで数十万円の「中間マージン(紹介料)」が上乗せされて損してしまうケースがほとんどです。

補助金で50万円浮かせても、ハウスメーカーのマージンで50万円消えてしまったら意味がないですよね。

「じゃあ、どうやって信頼できる解体業者を自分で見つければいいの?」という具体的な手順は、こちらの記事で、私一級建築士のこのはが優しく解説しています。補助金申請とセットで必ずチェックしてくださいね!

まとめ|解体費用を賢く浮かすことが、予算内で良い家を建てる第一歩

近年の建築資材や人件費の高騰により、注文住宅のハードルは以前よりも高くなっています。
だからこそ、新築を建てる手前の「解体費用」のようなところで数十万円単位の補助金を賢く活用できるかどうかは、マイホーム全体の資金計画を大きく左右します。

私も建築士として補助金の相談を受けますが、一番多い失敗は「契約してから補助金を知る」ことです。補助金は早く動いた人ほど得をします。

もし、福岡県内で「古い実家を壊して建て替えたい」「古い家付きの土地を安く買って更地にしたい」と考えているなら、まずはそのエリアの市町村ホームページで最新の「住宅除却事業(解体補助金)」の要件をチェックしてみてください。

💡 浮いた予算を、新築の断熱性能や基本の標準仕様に回そう

補助金を上手に使って浮かせた50万円というお金は、そのまま「新築の性能をワンランク引き上げるための資金」に丸々回すことができます。

例えば、初期費用を賢く抑えた分で、

  • 冷暖房費を一生涯安く抑えられる「高断熱・高気密な仕様」へアップグレードする
  • 10年後、20年後のメンテナンス費用(外壁や屋根)がかからない耐久性の高い建材を選ぶ

といった工夫を施せば、建てた後の暮らしのランニングコストまで大幅に浮かせることが可能になります。

家づくりは、「目先の建築費がいくらか」だけでなく、「解体から新築、そして住んでからの総コスト」をトータルで引き算していく視点が一番大切です。ぜひ国の大型補助金(みらいエコ住宅など)とも上手に組み合わせながら、賢く無理のないマイホーム計画を進めていってくださいね。

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